その3.体脂肪率の理想は?アスリートの平均は? ← 今ここ
毎日トレーニングをしているからアスリートは勝手に体脂肪率が下がっているのか?
いや、そんなことはありません。
プロの世界はそんな適当な考えの上では成り立っていません。
では、なぜアスリートの間で体脂肪率が注目されているのか?
それは、パフォーマンスに影響するからです。
例えば、2人のアスリートがいたとしましょう。
Aさん: 体重70kg 体脂肪率15%
Bさん: 体重70kg 体脂肪率8%
この場合、どちらの方が怪我になりやすいと思いますか?
個人差はありますが、ほとんどの場合はAさんの方です。
AさんとBさんの体脂肪率の差は7%です。
つまり以下のようになります。
Aさん: 体重70kg 体脂肪率15%(体脂肪量10.5kg)
Bさん: 体重70kg 体脂肪率8%(体脂肪量5.6kg)
Aさんの方がBさんより4.9kgのおもりを余分に抱えながら運動しているということになります。

0.01秒の記録を争う短距離競走の場合、タイムに影響が出ると思いませんか?
高くジャンプしなければいけないフィギュアスケートではどうでしょう?
バスケで着地する度に足の関節にかかる負担はどうでしょう?
小さなことが結果を大きく変えるプロの世界では、
体脂肪率のコントロールも非常に重要なんですね。
プロボクサー等のフィジカルトレーナーと務める方もこのように話しています。
例えば、2パーセントオーバーを指摘されている体重70キロの選手の場合、体脂肪の2パーセントと言えば、約1.4キロです。1.4キロ分の余計なおもりを体に背負ってプレーとしていると考えてみてください。トップレベルの瞬発力、キレのある動きができるでしょうか? スタミナの消耗にもつながりますし、関節への負担なども増え、疲れやすくもなります。故障につながる可能性も高まります。そう考えると、体脂肪に目をみはるという方針自体は、間違っていないと考えます。
フィジカルトレーナー 土居進
アスリートの理想の体脂肪率
水泳や相撲みたいにある程度の体脂肪が必要なスポーツは例外として、
アスリートの理想の体脂肪率は5%~9%です。
10%を超えてしまうとベストパフォーマンスができないですし、
5%より下回ってしまうと、体の免疫が下がり病気になりやすくなります。
では、一般人がこの体脂肪率を目指す必要があるのか?と言われれば、
そんなことはありません。
あくまでも僕たちが目指しているのは「カッコいい身体」「キレイなスタイル」なので、
そこまで体脂肪率を下げる必要はありません。
一般人の理想の体脂肪率は?
男性: 10% – 20%
女性: 20% – 30%
あなたの体脂肪率が上記に収まっていれば大丈夫です。
ですが、収まっている=理想の身体 というわけではありません。
次回は理想の身体の体脂肪率を解説していきます。